庭木を探す


この春から庭の土づくりを始めている、札幌市中央区の庭を囲む家。
オーナーご家族と、庭木を探しに行きました。

札幌近郊の北広島〜恵庭にかけての地域は、庭木屋、造園屋、苗屋さんが多数あります。
そのうち、私がよく足を運ぶ所に。



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カツラ株立ち、3〜4メートル高。
円山も多く自生していて親しみある樹ですが、
花を楽しみたい、樹形幹肌の美しさを求める方には物足りないようです。


他にも夏ツバキ、ヤマボウシ、ジューンベリー、エゴノキ、アオダモ、アオハダなど数多くあります。
「山取り」(やまどり)という手間のかかった美しい株も。
樹形、幹肌の美しいものを見ると、目移りするばかりです。




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この庭木造園屋さんの敷地内には、
とてもよく手入れのされている雑木の展示庭があります。
雑木の日陰、ビオトープ、日々の水やりで、湿度を保っているシェードガーデン。


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スギ苔と札幌軟石。


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イチゲとマイヅルソウ。


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庭にはいろんなタイプがあります。
その場の状況に合っていないと、日々の手間がより多くかかります。

イメージや好みに囚われ過ぎず、樹草木も適材適所がよいです。
ご自宅の庭の置かれた自然な状況、その後の変化をよく見て感じて、
柔軟に草木の入れ替え、堆肥の追加など手を入れていきましょう。


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ホームセンターにもガーデンコーナーがあるので、一応、寄って見ます。
ヤマボウシの株立ち。なかなかのお値打ち価格です。





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夏ツバキ(シャラノキとも言う)がよさそうとなり、
それなりの数が園内にあるということを聞いて、
また別の庭木造園屋さんにやって来ました。


今が見頃のジューンベリーの花。


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夏ツバキ。立派で美しい樹形です。
6〜7メートルくらいあるかもしれません。


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幹はツルリとしています。それで私の故郷 伊豆地方では「サルスベリ」と呼ばれていました。
幹色は灰色から褐色のマダラ。
花はツバキに似た大きめの白花。これから咲きます。

見ている内に段々とよいものに目がいくようになってしまいます。
危ない傾向。値段は聞いていません。
どんな樹が植えられることになるのでしょうか。




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庭木を探しつつ、苗屋さんに立ち寄り、
グランドカバーの苗、ハーブの苗などを見て回ります。

ここでもあれこれと悩みますが、
いずれにしても庭づくりは楽しいのです。





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ネムノキを植える


札幌市北区の川辺の遊歩道につづく家の庭づくり。
まずは、合歓の木(ネムノキ)を植えました。

ネムノキはマメ科の樹で、
本州の川原などの痩せ地でよく見かけるたくましい樹ですが、
根を傷めると枯れてしまう性質があるので、移植が難しいとされています。
しかし、このネムノキは鉢植えにしておいたので、根を傷めること無く大丈夫。



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室内からよく見える敷地の隅に植えることになりました。
川辺の遊歩道の草原との境で、歩く人にもよく見えることでしょう。


根回りの土には、完熟腐葉土堆肥をたっぷりとすき込みました。
根付きをよくするためにも欠かせないことです。


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植えてすぐに水遣りをします。
お子さんたちもお手伝い。


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表面根回りの土に凹みを作り、
水がしっかりと根元に回るようにしてから、
たっぷりと水をあげます。


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ネムノキの葉。


ネムノキの花。


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この場所ですくすくと育ち、
心和ませる樹になってくれますように。





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道南杉(どうなんすぎ)を観る

hausgrasで現在、数棟を新築計画中の「道南スギの家」。

道南杉の原木を製材加工していただく森町の「㈱ハルキ」さんを訪問し、
工場内をご案内していただきました。

道南杉は江戸時代から渡島や檜山など道南の山々に植えられてきましたが、
戦後(65年前)の拡大造林政策で一気に増え、
その結果、現在の道南の山々には40〜65年生の大きく育った道南杉がたくさん存在しているそうです。


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ハルキさんの敷地内には、道南杉の原木が所狭しと積まれています。
直径50〜60センチの丸太も少なくありません。


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丸太のほとんどは2間(3.64メートル)の長さに切りそろえられていますが、
予め要望すれば、ある程度の長い杉材も製材加工してもらえるそうです。


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この道南杉の丸太は長さ約6メートル。
どこかの工務店さんが特別発注したもの。


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敷地内にはスチーム乾燥機が5台設置されています。
それぞれ2〜3立方メートルの木材がはいるそうです。
道南杉の柱や梁はおおよそ10〜14日間、このスチーム乾燥機による人工乾燥。


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スチーム乾燥後の梁と柱。アクや割れ反りなどが出ています。
この時点では大きめの断面寸法で製材してあり、
これから発注された寸法に再加工した後、プレカット加工されます。

時間と手間がかかる一連の作業ですが、あらかじめスチーム乾燥をしておくことで、
家を建て暮らし始めてからの柱や梁の動きを少なく抑えることができるのです。


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柱や梁の他、家づくりで使われる間柱や胴縁、野地板などの下地材も全て道南杉でそろえられます。


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こちらはプレカット工場。綺麗で整然としています。
継手仕口が従来どおりの在来工法加工、
金物工法(カネシン プレセッター)の加工、
どちらにも対応しているとのこと。
この工場で、年間500棟以上のプレカットをしているのだとか。


板モノを加工する工場では、
厚さ38ミリの道南杉板を加工していました。幅は18センチ以上。
これはhausgrasの「道南スギの家」で、床板として採用したいと思います。


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工場内の加工クズ(おがくず)は、巨大な集塵機で一ヶ所に集められ、
バイオマスボイラーで焚かれて、工場内の熱源として再利用されていました。


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実際に道南の山々で育っている杉や、
製材プレカット工場、そこで働く人たちを観て、
道南杉の供給体制はかなり整っていると感じました。

北海道では、道南でしか造林されていない杉。
それ故に札幌以北の方々には馴染み無いと思いますが、
腐りにくく白蟻にも強いなど、本州では建築良材であると昔から知られ、
杉の柔らかさは、手触り足触りの良さととらえる事もできます。

hausgrasでは、この道南杉も積極的に家づくりの素材として使っていきます。


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道南スギの家づくり 福島町の杉の山にて

hausgrasで現在進行中の「道南スギの家づくり」。


道南スギ(どうなんすぎ)は、
津軽海峡に面した函館市、北斗市、木古内町、知内町、福島町、松前町に、
特に多く植えられています。
その蓄材量は900万立方メートルとも。

床面積40坪くらいの一戸建て木造住宅は、
20~30立方メートルの木材を使いますから、
実に30~45万棟分ということになります。


まずは5月中旬に視察した、
道南 福島町にある杉の植林された山の様子をご報告いたします。



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訪れた日はあいにく、霧が立ちこめる肌寒い曇天。
と思いきや、この辺りはよく霧に覆われる土地なのだとか。

福島町が接する南の津軽海峡に流れるのは、日本海の対馬暖流から続く津軽暖流。
この暖流から昇ってくる温かく湿った空気が、
福島町一帯に広がっている緑深い山々に冷やされて霧となるのです。

こういう自然環境が、寒さの厳しい北海道内でも杉の植林を可能にする条件のひとつなのでしょう。




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まず入ったのは、80年生の杉の林。昭和初期に植えられ杉です。
幹の直径は目の高さで70〜80センチで、両手を回しても抱えきれない程の太さ。


切り株も間近で見ると、とても迫力があります。


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枝が無くてスッーと真っ直ぐ伸びた端正な姿が並ぶ杉の美林。

杉は最初、かなり密に植えて生長させます。
すると、陽のあまり当たらない中間部の枝が自然に落ちて、枝打ちの手間が省けるのだそうです。
植林の歴史が何百年と続く杉の造林は、先人たちの経験と知恵が今も活かされているのです。


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次に最近、除間伐(間引き)されたばかりの40〜50年生の杉林に。


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切り株幹の直径も40〜50センチくらい。
年輪の数を数えてみると、確かに50あります。


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実は、今の林業にはジレンマがあります。

林業や製材は近年、機械化が進んでいるのですが、
それら高効率とされる機械が対応しているのは、ほとんどが丸太の直径60センチくらいまで。
直径60センチを超えてしまうと、人手がより多くかかるようになるのです。

付加価値の高い大木に育てたくても、その分、時間とコストが余計にかかる。
昔と比べると、木材価格と人件費が逆転してしまった今の時代は、
林業の考え方も変えざるを得ないのか。

木材を使う側としても、そういう現状を意識して、
どう関われるかを考えていかなければと思わされました。




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野幌森林公園の秋

札幌市と江別市、北広島市の3市が接する野幌森林公園。
平坦地となだらかな丘陵地に針葉樹と広葉樹が混在する広く深い森が、
北海道の本来の姿だったということを思い起こさせてくれる場所です。

私はいつも江別市文京台南町にある大沢口から歩き始めます。


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入り口付近には木製もベンチがあり、
イタヤカエデやカツラ、ハルニレの落ち葉に半分埋まるようにして在ります。


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入り口から50メートルくらい入った付近は、
背の高い大木が多く、樹冠(葉の繁っている樹の頂部)が遥か上なので、
それら紅葉の色が届かず比較的さっぱりとした風景。
この感じは平坦地の森林の特徴なのだと思います。

でも落ち葉の量は多くて、それを踏みしめて歩く楽しみがあります。


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落ち葉の中でも、ひと際大きな朴の木の葉。
落ちるとドサッと音がして、熊が出たかとびっくりします。


朴の木のピンク色の果実。
強い芳香もあります。
種子は黒色で小豆くらいの大きさ。


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折れて朽ちた樹の幹。

この周りにはいろんな生き物が集まってきます。
柔らかく腐朽が進んだ幹には虫が群がり、それを鳥が啄みます。
そして、大きな樹が折れることで日陰だった場所に日射しが増えて、
新しい草木が芽生え生長していきます。





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小川の流れの真上に在るカツラ。

水辺や沢筋でよく見かけ、
主幹が折れても新しい芽を次々と出して大きな株となり威容を放つこの樹には、
強い生命力をいつも感じます。


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苔生す幹。


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野幌森林公園を30分も彷徨していると、
ここと円山の原始林の風景や空気が繋ぎ合わさり、
今でこそ200万人が暮らす大都市の札幌も、
ほんの150年前まではこんな豊かな森にすっぽりと覆われていたことを、
リアルに想像できて楽しくなるのです。

この冬には雪積もる野幌森林公園の樹々と風景もお届けしたいと思います。




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