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石を積む

先日、札幌 盤渓(ばんけい)から西区 小別沢(こべつざわ)にかけて土地の視察に行った途中、
左股川(ひだりまたがわ)に築かれた福井堰堤(ふくいえんてい)滝下の、
洗い出された褐色の岩盤が目に留まりました。



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石の中の鉄分が空気に触れて酸化し、サビ色になったサビ石。よい色です。

この時と同じように、
何年か前、札幌の各所でこの石が石積みとして使われているのを見初めました。
札幌にはこんなに素朴でよい感じの石があるのかと。

やがて、自宅を新築にするために購入した土地は、
土地の境界、東西南北全てが斜面となっているひな壇地でした。
この斜面の土留めに、この石がよいと、迷うことなく思いは繋がります。

そして家の新築翌年、今から4年前に、
この福井堰堤のすぐ川上にある採石場で採れた石を運び、
札幌 円山の庭に積んでもらったのです。




この石を使う前に、造園家の方に採石場を案内していただきました。
本当に、あのサビ石の採れる山なのかと確かめておきたかったのです。

採石場は危険な場所なので関係者以外立ち入り厳禁らしいのですが、
そこは造園家さんの人徳で特別に。


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よい色にサビた石がいたるところに転がっています。


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大きくて重い石を扱う重機やダンプは、さすがに超大型。
タイヤの直径は3メートル以上あります。


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札幌 円山の家の石積みは、
東側と北側の敷地境界L字。総長さ40メートル、高いところは1.5メートルの乱れ階段状の石積み。
当初から、石と石の隙間には野苺(ワイルドストロベリー)を植える計画でした。
作業は2人で2週間程。


切り出された(割られた)ばかりの面はサビ色は無く、ブルーグレー。
これが年月を経てサビ色になっていきます。変化を楽しめるわけです。


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そして実は、
この家の土工事の際に掘り出されたおびただしい数の小石も、同じサビ色の石だったのです。
盤渓とは繋がった山地なので当然でしょうか。

この石は人力で持ち運べる大きさなので、2人でコツコツと積んでいきました。


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石積みと同時に、野苺(ワイルドストロベリー)を植え込んでいきます。
このときの夏は、石を全て積み終わるまで連日この作業を続けました。


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やがて冬が来て、石の上に雪が降り積もり、



そして翌年の初夏。


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翌々年の夏。


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そして今年の夏。


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嗚呼、
石がすっかり野苺に埋もれてしまっています。

想像した通りの変化ですが、
来年は少し草木を植え直して、石積みのよさがもっと伝わるようにしよう。




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北海道札幌市中央区円山西町

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野幌森林公園の秋

札幌市と江別市、北広島市の3市が接する野幌森林公園。
平坦地となだらかな丘陵地に針葉樹と広葉樹が混在する広く深い森が、
北海道の本来の姿だったということを思い起こさせてくれる場所です。

私はいつも江別市文京台南町にある大沢口から歩き始めます。


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入り口付近には木製もベンチがあり、
イタヤカエデやカツラ、ハルニレの落ち葉に半分埋まるようにして在ります。


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入り口から50メートルくらい入った付近は、
背の高い大木が多く、樹冠(葉の繁っている樹の頂部)が遥か上なので、
それら紅葉の色が届かず比較的さっぱりとした風景。
この感じは平坦地の森林の特徴なのだと思います。

でも落ち葉の量は多くて、それを踏みしめて歩く楽しみがあります。


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落ち葉の中でも、ひと際大きな朴の木の葉。
落ちるとドサッと音がして、熊が出たかとびっくりします。


朴の木のピンク色の果実。
強い芳香もあります。
種子は黒色で小豆くらいの大きさ。


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折れて朽ちた樹の幹。

この周りにはいろんな生き物が集まってきます。
柔らかく腐朽が進んだ幹には虫が群がり、それを鳥が啄みます。
そして、大きな樹が折れることで日陰だった場所に日射しが増えて、
新しい草木が芽生え生長していきます。





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小川の流れの真上に在るカツラ。

水辺や沢筋でよく見かけ、
主幹が折れても新しい芽を次々と出して大きな株となり威容を放つこの樹には、
強い生命力をいつも感じます。


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苔生す幹。


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野幌森林公園を30分も彷徨していると、
ここと円山の原始林の風景や空気が繋ぎ合わさり、
今でこそ200万人が暮らす大都市の札幌も、
ほんの150年前まではこんな豊かな森にすっぽりと覆われていたことを、
リアルに想像できて楽しくなるのです。

この冬には雪積もる野幌森林公園の樹々と風景もお届けしたいと思います。




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