飛騨高山の古い町家の再生 2階の座敷と板間と石畳の庭


hausgrasが手掛けた、飛騨高山の古い町家の再生。
完成した姿を公開いたします。

次に2階へ上がり、座敷と板間。



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畳は七島藺(しちとうい)の縁無畳です。
七島藺は通常の畳表のイグサより、5~6倍も強靭で耐摩耗性があります。
それで縁無しにできるということもあるでしょう。

七島藺の断面は円形ではなく三角形。
イグサの畳表よりも素朴で無骨な仕上がり肌触りとなりますが、それも味わい。
より簡素で質実剛健な様は、この古い町家にはよく合っています。


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床の間の向う正面の壁だけ、濃灰色の漆喰を塗ってもらいました。
白い器や草花のみずみずしい色がよく映えるように。
光も和らげてくれています。


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2階板間の窓際に置かれたメキシコのエキパルチェア。
パートナーが特に思い入れを持っている椅子です。

エキパルチェア その1/2

エキパルチェア その2/2


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それから、パートナーが20年来少しずつ集めた器の数々を並べてみました。


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倉敷の倉敷ガラスと、高山の安土ガラスの器。
個々、吹きガラス独特の味わい深さがあります。
実はこの2つの吹きガラスには、高山を介してちょっとした縁が。


ぐい呑みや茶碗などの陶器は白川政之助(白政 しらまさ)さんの焼いたもの。
白政さんは高山の方で、古美術店主、飛騨産業の創始者、陶芸家と多彩な経歴の人でした。


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パートナーが親しくお付き合いさせていただき、
白政さんから直接頂いたり、購入したりして集まったコレクション。





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屋台蔵と町家と石畳の庭と江名子川。
この江名子川越しに見る風景も、しっくり馴染んでいるように思います。

行き交う人たちに、風土と伝承と意志と、
それにちょっとした和みを感じてもらえたら。


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かなりの蒸し暑さの中、完成お披露目に来て頂いた、
パートナーの元同僚ご家族や、私の元職場の先輩諸兄。
皆さん高山出身ではありませんが、高山で木工関係の仕事に携わり、
この土地にしっかり根づいて暮らしておられます。

木造建築や木工の聖地、日本の故郷のような飛騨高山です。




この町家再生工事に関わっていただいた工事業者は、

大工 安藤建築(下岡本町)
製材 丸弘木材(新宮町)
左官 北川左官(大新町)
建具 谷本建具(松之木町)
石工 岩滝石材(滝町)
製畳 桑畳店(川原町)
解体 高原建機(鉄砲町)

皆さん地元 高山の方々です。感謝。




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北海道札幌市中央区円山西町

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飛騨高山の古い町家の再生 1階の格子と石畳と漆喰壁


hausgrasが手掛けた、飛騨高山の古い町家の再生。
完成した姿を公開いたします。

まずは1階の格子と石畳と漆喰壁。



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左隣りの漆喰と下見張りの建物は、
近くの東山白山神社の祭礼の際に使われる、
神楽台(かぐらたい)が収納されている屋台蔵です。

マッシブな屋台蔵と対比するように、表格子とガラス戸でシースルー感溢れる町家。
全く違う意匠なのですが、一対の建築にも見えます。


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暖簾は本麻製で、藍染めをしたうえさらに柿渋で染め上げた「藍渋染め」。
風通りがとてもよいので、暖簾も気持ちよさそうに揺れます。


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1階の柱と梁は、この町家が建てられた明治8年(1875年)当時のまま残しています。
竹小舞組みの土壁だった壁は、左官やさんに土の重ね塗りで補強してもらい、漆喰塗りで仕上げています。
補強した土も、地元の山土にワラスサを入れて練って寝かし、左官屋さんが自作したもの。


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1階の土間から江名子川に繋がる庭に敷き並べたのは、
この町家から東へ7〜8キロ程離れた渓谷で採れる地元の石です。
65万年前に北アルプスの焼岳が噴火して、そこから流れ下って来た火砕流が固まってできたもの。

石切場のすぐ傍にある岩滝石材さんに、
石の切り出しから加工、現場敷き並べまでを一貫して請け負っていただきました。


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昔ながらの表現の仕方で、表面は荒く叩いてもらいました。
硬さは御影石と大谷石の中間くらいで、加工は比較的しやすい石とはいえ、大変な手間がかかっています。

その甲斐あり、太めの目地、不陸な敷き具合と相まって、味わい深いよい雰囲気に仕上がりました。
風化変色もそれなりに進んでいき、どんどんこの場に馴染んでいくことでしょう。




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床板や壁板は、地元の杉材で新しくしました。

床板は厚さ35ミリ幅180ミリ。
分厚さと幅広さで、杉特有の足触りの柔らかさと温かさを充分に感じることができます。

壁板は特に杉の追柾(おいまさ)でお願いしています。
白い漆喰壁との相性を考慮して、壁板も静謐な繊細さを表現しました。


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出格子の「吹寄せ連子格子」の影。
そして玄関引戸の「高山格子」の影。


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純度の高い、美しい町家に生まれ変わりました。




この町家再生工事に関わっていただいた工事業者は、

大工 安藤建築(下岡本町)
製材 丸弘木材(新宮町)
左官 北川左官(大新町)
建具 谷本建具(松之木町)
石工 岩滝石材(滝町)
製畳 桑畳店(川原町)
解体 高原建機(鉄砲町)

皆さん地元 高山の方々です。感謝。




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