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ホワイトウッドとフィンランド

現在木工事が進行中の十勝 音更の平屋。

この家に使われる木材は、見えてくるところに十勝産(道産)のカラマツを使います。
外壁板や天井板、床板、大黒柱や恵比寿柱がカラマツ。

そして、仕上げていくと見えなくなってしまう、大きい断面の棟梁、登梁、管柱は、
通称「ホワイトウッド」と呼ばれている、フィンランド産の「ヨーロッパトウヒ」(欧州唐檜)の集成材。
「ヨーロッパトウヒ」は欧州では「クリスマスツリー」の樹なので、その姿を想像できると思います。

このホワイトウッドは北海道産のトドマツやエゾマツにとてもよく似た見た目と性質をしているので、
どこ産かの表示ラベルがないと我々建設業者でも見間違うほど。
それに北海道のクリスマスツリーといえばトドマツ。樹の立ち姿も似ているようです。



whitewood01.jpg



そんなこともあり、トドマツやエゾマツを建築材料として使ってきた北海道で、
その代替材としてホワイトウッドはよく使われているのです。
ホワイトウッドを使うメリットとしては、狂いや収縮が少ない安定した木質なので、
冬の内外気温差の大きい北海道の家には向いた木材と言えます。
ちなみに、高気密工法ではなく湿度が高い本州の家では、耐腐朽性の都合、あまり使われることはありません。
それはスギ、ヒノキに比べて安価なのに、北海道産のトドマツ、エゾマツが本州で使われないのと同じこと。



whitewood03.jpg



7500〜8000kmも離れたフィンランドから遥々運ばれてくるホワイトウッド。
にも関わらず、道産トドマツ集成材やカラマツ集成材に比べて2割〜3割は金額が安いようです。
それは、フィンランドの林業生産の合理性に依るところ大。

フィンランドの森林面積は日本全体の森林面積とほぼ同じですが、
平坦な森林が多いことが幸いし、徹底した機械化を実現。
よく管理された森の木々は、蓄材量が減らないよう計画的に伐採生産されています。(合法木材)
それに木材に対する有用資源意識が高く、木材は副産物も含めて100%利用が徹底されているそうです。

国を挙げて森づくり、木材生産に取り組んだ結果、
現在、フィンランドの総輸出金額の4分の1が木材が占めている。
フィンランドは品質が安定した安価な木材を、世界中に輸出している木材生産輸出国なのです。



whitewood02.jpg



フィンランドは北海道とほぼ同じ人口530万人の国家。
気候も寒冷地で家について考慮することが似通っています。
それで、北海道の住宅はフィンランドの住宅を参考にしていることが多いのです。

木材の他は自国産出の資源が少ない上に、
とかくエネルギー消費が多くなりがちの寒冷地フィンランドでは、
エネルギーに対する意識が他のどの国よりも強く、
産業や住宅に対して求める省エネルギー性能がとても厳しい。
フィンランドの省エネルギー化住宅の手法も、近年つくられている北海道の住宅に反映されてきました。

これからの北海道は、フィンランドから寒冷地の省エネルギー住宅に対する考え方だけでなく、
木材生産と消費の考え方も参考にしていかなければならないようです。





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